コラム・事例集

公開日時
2018/06/01 00:00:00

【 農業税務 】農業に係る平成29年度税制改正(上)

この記事の執筆者
アグリビジネスソリューションズ株式会社 島田 哲宏

1 農業特有の優遇税制の適用期限延長

農業経営基盤強化準備金制度の適用期限が1年延長され、平成30年3月31日までの交付金が対象とされています。
また、肉用牛の売却による農業所得の課税の特例(肉用牛免税)の適用期限が3年延長され、個人が平成32年まで、法人が平成33年3月31日までの売却とされました。

2 配偶者控除・配偶者特別控除の見直し(平成30年から適用)

平成30年分から配偶者控除および配偶者特別控除は、その居住者の合計所得金額等に応じて次のとおり見直されます。
この改正により、配偶者控除の適用にあたり合計所得金額に上限が設けられた点は増税となる一方で、配偶者特別控除の適用については配偶者の給与収入が引き上げられており、配偶者の給与収入が150万円以下の場合、満額の38万円の配偶者特別控除の適用が可能となります(改正前は給与収入103万円超~105万円未満のとき、配偶者特別控除は38万円)。

3 中小企業経営強化税制(創設)

中小企業投資促進税制の上乗せ措置(生産性向上設備等に係る即時償却等)について、『中小企業経営強化税制』として改組し、全ての器具備品及び建物附属設備が対象となり、経営力向上設備等について即時償却と税額控除の選択適用が認められます。
なお、経営力向上設備等については、下図のとおり、経営力向上計画の認定後に取得することが原則となっています。(設備取得後に認定を受ける場合は、その取得日から60日以内の同計画が受理される必要があります。)
中小企業経営強化税制は、中小企業等経営強化法の「経営力向上計画」の認定を受けた青色申告書を提出する中小企業者等が対象となりますが、この中小企業者等の範囲には、農事組合法人が含まれていないため、農事組合法人はこの規定の適用を受けることができない点に留意する必要があります。

4 中小企業投資促進税制

中小企業投資促進税制について、上記の中小企業経営強化税制のほか、対象資産から器具備品(一定の電子計算機、デジタル複合機、試験又は測定機器)が除外された上で、その適用期限が平成31年3月31日まで2年延長されています。
このため、対象資産は、機械装置、工具、ソフトウェア等とされています。

5 商業・サービス業・農林水産業活性化税制

特定中小企業者等が経営改善設備を取得した場合の特別償却又は税額控除制度の適用期限が、平成31年3月31日まで2年延長されています。
なお、この規定および中小企業投資促進税制、中小企業経営強化税制における控除税額の上限について、これらの控除税額の合計で、当期の法人税額の20%を上限とする所要の整備が行われています。




【 農業税務 】農業に係る平成29年度税制改正(下)に続きます。

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