コラム・事例集

公開日時
2018/07/31 00:00:00

【原料・原産地表示】加工食品の新たな原料原産地表示(2) 加工食品の生産・流通の現状と、消費者の国産食材志向の傾向②

この記事の執筆者
株式会社フィデス 消費生活アドバイザー 久保京子

消費者の国産食材志向②

国産食品と輸入食品に対するイメージでは、
価格面では、国産は「高い」(71.1%)、輸入品は「安い」(67.1%)。
安全面では、国産は「安全」(70.8%)、輸入品は「安全面に問題」(44.7%)。
おいしさでは、国産は「おいしい」(63.5%)、輸入品は「おいしい」(5.0%)。
見た目では、国産は「色・形がよい」(46.4%)、輸入品は「色・形がよい」(5.3%)。
国産食品は「高い」「安全」「おいしい」、輸入食品は「安い」「安全性に問題がある」という、従来からのイメージに大きな変化は生じていないという結果になりました。

「輸入食品より割高でも国産品を選ぶ」と回答した割合は63.9%。中でも「3割高を超える価格でも国産品を選ぶ」は、2割を超える水準となりました。

「輸入食品より割高でも国産品を選ぶ」と回答した割合は63.9%。中でも「3割高を超える価格でも国産品を選ぶ」は、2割を超える水準となりました。

品目別で見ると、割高でも国産品を選ぶ割合が高いのは、米(75.4%)、野菜(69.3%)、きのこ(65.9%)。特に米については「3割高を超える価格でも国産品を選ぶ」割合が36.7%となっています。

(※2)
(株)日本政策金融公庫 平成29年度上半期消費者動向調査
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_170915a.pdf

加工食品の消費が増え、その輸入食材割合の増加が続く中、規模の大きな食品製造業者の方が商品の安定供給のために複数の国から原材料を調達している現状があります。
しかしながら、消費者は、国産食品に対して、安全でおいしいといったイメージを持っていることもあり、輸入食品と比べて、3割高超の価格帯であっても、国産食品を選ぶという消費者層が約2割存在することがわかりました。

そのような状況下においては、原料原産地表示の義務化は、営業効果が期待できずに頻繁な原材料の原産地の変更に伴うパッケージの切替えや煩雑な作業の発生といった事業者負担だけが重く感じられるのだと思われます。

しかし、TPP協定などの影響も含め、今後さらに食品の輸出入が活発になる中、正しい情報提供により消費者の自主的かつ合理的な商品選択が行われてこそ、適正な市場が形成につながると考えます。
次回は、日本の消費者が原料原産地表示に対してどのような意識を持っているのか取り上げます。

久保京子(くぼ きょうこ)
1986年 花王(株)調査部に入社
家庭用消費財におけるマーケティングリサーチの真髄を叩き込まれる
1990年 サンウェーブ工業(株)にて、積水ハウスをはじめとする大手住宅会社向けにキッチン、洗面空間の提案営業、商品企画、販売戦略立案に携わる
1998年、インターネット時代の到来とともにWebマーケティング会社の創業メンバーとして起業
2009年(株)フィデスを設立
消費者目線でネット通販の「コンプライアンス」「顧客満足」「収益」向上をサポート
内閣総理大臣及び経済産業大臣事業認定資格『消費生活アドバイザー』



当該コンテンツは、担当コンサルタントの分析・調査に基づき作成されております。

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