コラム・事例集

公開日時
2018/03/27 00:00:00

【生産管理】「あたりまえ」を変えて儲かるカイゼン!!①「見方・考え方を変える」

この記事の執筆者
株式会社日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタント 今井 一義

①目的は何か?誰が喜ぶのか?を確認する

農業の現場は、儲かりのネタが埋まっている宝の山である。農業では「あたりまえ」になっている現状のやり方を、疑問的な態度で少し違った見方・考え方でアプローチしてみると、解決すべき問題点が浮き彫りになってくる。
 現状の「あたりまえ」(例:作業工程・方法、品質基準)は、本当に正しいのか?という疑問的な問いに、明確に答えられるだろうか?正しいかどうかを評価するためには以下の視点で、「あたりまえ」を確認することを推奨する。

その作業の目的は?基準の目的は?を問いかけてみる。現場では、過去の慣例を踏襲し、現状に適合しないことを一生懸命していることも散見される。例えば、農作物包装工程での品質基準は誰のためか?後工程?販売事業者?エンドユーザー(消費者、食品メーカー)?の視点で考えて、本当に必要なのだろうか?と問いかけ見直してみることで、問題点が見えてくることもある。

②方法・基準は適正か?ベストか?を確認する

目的が適正と確認できたら、では、現状の作業方法・基準は、ベストなのだろうか?を検証してみる。機械化できないか?という投資を伴う改善だけでなく、作業・動作レベルの改善も有効である。例えば、工程の流れを見直すだけで、ムダな歩行や運搬、取り置きが削減でき、作業を効率化することが可能になる。小さな改善の積み上げが大きな効果創出につながることを認識し、一度、すべての作業や基準を本当にベストか?と見直してみることが有効である。

③方法・基準は正しく運用されているか?マネジメントを確認する

正しい方法・基準は、適正に運用されてこそ効果を発揮するが、実際の現場では、様々な阻害要因で正しく運用されていないことが多い。結果や事実を診断し、診断結果をもとに問題解決する仕組み(管理指標、管理サイクル)があるか?機能しているか?を確認すると、日々発生している問題点が見えてくる。

④管理者、作業者は役割を果たしているか?を確認する

適正な方法・基準、マネジメントの仕組みを設計しても、実際に運用するのは現場である。現場の管理者、作業者がきちんと役割を果たすことが、儲かりのポイントとなるが、ここが最大の弱点となっているケースが多い。人材育成は一番難しい課題であるが、近道がないからこそ、この課題解決が競争優位の源泉となる。言ってもできないとあきらめるのではなく、経営者が、管理者、作業者とともに改善に取り組み、小さな取組みでも成果を確認して評価し、自信をつけさせ、少しづつレベルアップを図ることで、改善意識、成長意欲を醸成し、自律的な人材を育成することが重要となる。

⑤事業構造は適正か?を確認する

 現場が適正に機能しても、事業構造自体が儲からないシステムになっているケースがある。頑張っても利益がでない構造では、次第に現場のやる気を喪失していくリスクがある。経営者は、フードチェーン全体における自社の位置づけ、価値を再確認し、必要に応じて、取引先、取引形態、商品形態を見直す必要がある。

以上のようなアプローチで、現状の「あたりまえ」の問題点として明確化し、チャンスと捉え、「あたりまえ」変える意識をもって、儲かるカイゼンを実践してみてはいかがでしょうか。
本コラムでは、『「あたりまえ」を変えて儲かるカイゼン』を実践して成果を創出している事例など、具体的な内容を12回シリーズで連載していく。

当該コンテンツは、担当コンサルタントの分析・調査に基づき作成されております。

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