基礎知識

農事組合法人×第三者への承継

特徴

農事組合法人における、第三者への承継として以下の特徴があります。

  • 農事組合法人の事業承継は、組合員一人につき一議決権であることで組合員の公平性が保たれている一方で、会社の所有権が分散し、後継者決定や売却の決定等の意思決定が進まないなど承継が難しい点があります。
  • 親族や従業員等以外の第三者への承継は、外部から経営者を招聘する場合と、事業を売却する(M&A)場合と、積極的清算という3つのやり方があります。社内に適任者がいない場合は、この3つのいずれかを選択します。
メリット
  • 身近に後継者として適任者がいない場合でも、広く後継者を外部に求めることができ、事業の継続が可能になります。
  • 事業売却の場合、従業員の雇用は確保され会社のノウハウは新オーナーの下で引き続き活用されることになります。
  • 事業売却の場合、売り手である組合員は売却代金を手にすることができます。
  • 積極的清算の場合、計画的に清算することで関係者への影響を最小限にして引退することができます。
デメリット
  • 所有権が分散しているため、事業売却等の意思決定が難しい場合があります。
  • 外部から経営者を招聘する場合、親族内と比べて社内、社外の関係者から心情的に受け入れられにくいことがあります。
  • 組合員以外の従業者は、承継することができません。
  • 事業売却の場合、希望する条件を満たす買い手を見つけることが難しいことがあります。
  • 売却先の方針によっては従業者の不安が高まり、モチベーションが下がる可能性があります。
  • 積極的清算の場合、従業者等の安定収入が途絶えるため、反対にあうことが考えられます。
  • 計画的に実施しないと、清算後に手元に資金が残らない可能性があります。

考えるポイント

  • 事業承継を円滑に前に進めるために、組合員の合意形成をする必要があります。
  • 第三者へ事業譲渡後にも、従業員と取引先が安心して仕事ができるように、譲渡先と話をし合意をすることが望ましいです。
  • 事業承継の選択肢を増やし、第三者に良い条件で交渉するためにも、事業承継前に、現状把握を徹底的におこない、会社を磨き上げ、企業価値を高めておきます。
参考

事業承継のプロセス

事業承継の全体の流れは、現状把握から計画、実行の流れで行われ、5年から10年程度の時間をかけてしっかりと行う必要のある仕事です。
まずは、事業承継の全体像を押さえてください。

事業承継のプロセス

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