掲載にあたり
日本の農業は課題がいっぱい、という話をよく耳にします。
確かに調べてみると、2000年には389万人だった就農人口が2019年には168万人に減ってしまっている(農林水産省農業センサス)ということや、就農者の平均年齢が、65歳を上回るといった実態があり、これらがメディアで取り上げられることも多くあります。
特に日本においては、農地の立地や季節性により北米やヨーロッパの農業大国と比べ、機械化による大規模営農が難しいこともあり、生産性がなかなか上がらない、といったことも課題として挙げられます。しかし、課題がある分野には知恵と工夫が集まってくるのもまた事実です。
アグリ5.0に向けて〜越境する農業の現場から〜
内閣府はSociety 5.0という考え方において実現する社会をこのように定めています。
『Society 5.0で実現する社会は、IoT(Internet of Things)で全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出すことで、これらの課題や困難を克服します。また、人工知能(AI)により、必要な情報が必要な時に提供されるようになり、ロボットや自動走行車などの技術で、少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差などの課題が克服されます。
社会の変革(イノベーション)を通じて、これまでの閉塞感を打破し、希望の持てる社会、世代を超えて互いに尊重し合あえる社会、一人一人が快適で活躍できる社会となります。』(内閣府WEBより)
「アグリ5.0に向けて〜越境する農業の現場から〜」では、日本の農業が抱える課題を直接的に解決する何かを例示するのではなく、Society5.0の考え方を参考に、「日本の農業領域で生きる人や起きているコト、その背景となった考え方や熱意を共有し、今までにない新たな価値を見える化することで日本の農業領域に変革を起こし、これまでの閉塞感を打破し、希望の持てる農業、世代を超えて互いに尊重し合える農業、就農者も消費者も一人一人が快適に活躍できる農業」を実現できるような提言を行い、皆さんと一緒に明るい農業の未来をと考えていけるきっかけを作れればと思っています。
シリーズ『アグリ5.0に向けて〜越境する農業の現場から〜』の第1回目以降のコラムはこちら
当該コンテンツは、担当コンサルタントの分析・調査に基づき作成されています。
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