(三菱UFJニコス株式会社)
農業関連費用を決済するための手段としては、現金払い、口座振込、クレジットカード払い、口座引き落としなどが考えられます。
このうちクレジットカード払いは、支払いの一元管理ができ、農業のスマート化で利用するクラウドサービスやアプリの支払いにも使いやすい便利な方法です。
ここでは、事業経費支払い用のクレジットカード(ビジネスカード)を利用するメリットと、おすすめのビジネスカードについて解説します。
農業経営でのビジネスカードの有用性
ビジネスカードは、農業経営のさまざまな場面で有用です。ビジネスカードの有用性がわかる代表的な場面としては、以下の4点が挙げられます。
■ 農業経営でのビジネスカードの有用性
支払いの時期・金額が把握しやすくなる
ビジネスカードの利用により、農業に関連する費用の支払いの時期や金額が把握しやすくなります。
農業関連費用の支払いは播種期前後に発生しますが、売上が上がるのは収穫期です。そのため、資金の流れ(キャッシュフロー)を把握した上で、資金計画を立てることが重要になります。
農業関連費用の支払いをビジネスカードに一本化すれば、支払履歴や支払期日を簡単に把握できるようになります。また、支払いを先延ばしできるため、キャッシュフロー改善にも有効です。
農業経営のスマート化をスムーズに進めやすくなる
ビジネスカードがあれば、農業経営のスマート化もスムーズに進めやすくなります。農業経営のスマート化を進めるには、営農管理システムなどのクラウドサービスやアプリが役立ちますが、クラウドサービスの決済手段はクレジットカードが便利です。
クラウドサービスでは、場合によっては、クレジットカードの登録が必須になっているサービスや、毎月の口座振込かクレジットカードしか決済手段が用意されていないサービスもあります。手元にビジネスカードがあれば、そのようなサービスでもスムーズに利用可能です。
確定申告の手間が軽減される
農業に関連する費用の支払いをビジネスカードに一本化しておけば、確定申告の際に必要経費もすぐに確認できるようになり、手間を軽減できます。
また、会計ソフトと連動させておけば、ビジネスカードのご利用明細を取り込めるため、一つひとつの取引を手入力する必要がありません。その分、確定申告の準備が簡単になり、例えば、突然事業承継が必要になった場合も承継者が確定申告などで困らずに済みます。
立て替え払いがなくなる
仕入れ・経費の支払いをビジネスカードに集約すると、事業主個人の財布から立て替え払いすることがなくなります。プライベートと事業の支出を簡単に区別できるようになるため、立て替え払い分を精算する事務作業の削減に効果的です。
従業員を雇用している場合も、従業員が農業に関連する費用を支払う際にビジネスカードを活用すれば、一時的に費用を負担してもらうことはなくなります。
■ 従業員がいる場合の事務作業削減のイメージ
幅広い農家に利用されているJAビジネスカード
ビジネスカードは、さまざまなクレジットカード会社から提供されています。その中でも、幅広い農家に利用されているのが「JAビジネスカード」です。JAビジネスカードには、以下のような特長があります。
■ JAビジネスカードの特長
ポイントを貯めて活用できる
ポイントを貯めて活用できる点は、JAビジネスカードの特長です。JAビジネスカードでは、農業に関連する費用の支払金額に応じてポイントが貯まります。貯まったポイントは、さまざまな商品やサービスに交換することが可能です。
例えば、貯まったポイントを空気清浄機に交換して、作業場や事務所の環境を改善することもできます。
支払いに最大57日間のゆとりができる
JAビジネスカードで決済すると、支払期日までに最大57日間のゆとりができるという特長があります。急な出費があった場合も、支払期日を先延ばしにすることで、そのあいだに資金繰り対策を検討することが可能です。資金不足に陥るリスクを軽減でき、経営の安定化に役立ちます。
農家向け会計ソフトと連携できる
JAビジネスカードの特長は、さまざまな農家で利用されているソリマチの会計ソフト「農業簿記」や、そのほかの主要な会計ソフトと連携できる点です。普段利用している会計ソフトにビジネスカードのご利用明細を取り込めるため、会計業務を効率化できます。
請求書払いでも利用できる
仕入先がクレジットカードに対応していない場合でも、請求書払いに対応していればカードで決済できる点も、JAビジネスカードの特長です。仕入先が請求書払いに対応していれば、「BizPay 請求書カード払い」を利用して実質的にクレジットカードで決済できます。
請求書に記載された期日までの入金はBizPay請求書カード払いを通じて行われ、支払った費用はJAビジネスカードの支払日に口座から引き落とされます。
仕入先に入金する際の振込名義はBizpay請求書カード払いを利用する都度、屋号や法人名など、任意に指定でき、仕入先には指定された屋号や法人名での振り込みになるため、カード決済したことは伝わらず、サービスの利用にかかるのは手数料のみです。
また、クレジットカードの加盟店でない仕入先でも、JAビジネスカードのポイントを貯めることができます。
農家向けのクレジットカードなら、JAビジネスカードがおすすめ
農業経営では、農業のスマート化が進めやすくなるといったメリットがあるため、ビジネスカードの導入がおすすめです。
ビジネスカードにはさまざまな種類がありますが、農業を経営するうえでの使いやすさを重視するなら、「JAビジネスカード」は有効な選択肢の1つといえます。代表的な農業会計ソフトである「農業簿記」にもスムーズに接続でき、「BizPay 請求書カード払い」によって加盟店以外でも利用できるなど、さまざまなメリットがあるため、ぜひご検討ください。
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