(株式会社ウェザーマップ 寺本卓也)
こんにちは農てんきな気象予報士の寺本卓也です。
6月といえば梅雨ですね。今年は5月3日に奄美、4日に沖縄で梅雨入りとなりましたが、その他の地域ではまだ発表されていません。今年は一体いつ梅雨入りするんだと気になっている方も多いのではないでしょうか。大雨はいやだけど、適度に雨が降って欲しいと所ではありますよね。
しかしながら、今月は早々に本州に台風がやってきそうですし、季節外れの暑さも続きそうです。荒れた天気に猛暑と今月も農家の皆さんにとって心配な1か月となるかもしれません。
そこで今回も、農家の皆さんに役立つお天気情報をわかりやすく、たっぷりお届けしていきます。「農てんき予報」ぜひ最後までお付き合い下さい。
台風6号の動きに注意
今月早々に台風6号が本州に近づいてきそうです。西〜東日本の太平洋側を進む見込みで、沿岸部の地域では雨風が強まり荒れた天気となる可能性が出ています。
今回の台風のポイントとしては、日本付近に来てもあまり勢力が弱まらず「比較的強い状態」でやってきそうです。また油断禁物ではありますが、活発な「雨雲の大きさは比較的コンパクト」ではあるので、台風の中心からより近いところで大雨・暴風の影響が大きくなりそうです。

特に九州南部、四国、紀伊半島、関東南部など太平洋側沿岸部を中心に要注意です。今後の発達具合や進路によっては影響の出る地域が大きく変わる可能性が十分ありますので、最新の予報でぜひ確認をお願い致します。
今年の梅雨入りはいつ?
一方で今年はまだ梅雨入りが発表されていない地域がほとんどです。昨年は5月には東北を除いて梅雨入りとなり6月中には同じく東北以外の地域で梅雨明けが発表されるという異例の早さの梅雨の期間となりました。

なかなか梅雨入りしない可能性も
ウェザーマップ独自の「16日予報」を見てみましょう。すると、各地とも曇りや雨の日はありますが、晴れの日も多い予想となっています。なんだかハッキリしない天気です。

さて、ではその肝心な「梅雨入り」って一体どうやって決めているか皆さんご存知でしょうか。
実は、気象庁では梅雨入りの条件を明確に決めていません。しかしながら、公にしてはいないですが、大体の目安として5日連続で曇りや雨の日が予想されると梅雨入りを発表する事が多いです。そんな裏事情があるのは面白いですよね。それだけ梅雨時期の天気ってコロコロ変わりやすく判断が難しいという事なのです。
この先は5日連続で曇りや雨の日が各地とも続かない予想なので、もしかすると今年は梅雨入りが全体的に遅くなるかもしれません。
雨量は多め
気象庁発表の1か月予報(降水量)を見てみましょう。これはこの先1か月間で平年の6月に比べると雨の量が多いか少ないかを予想しています。東・西日本の太平洋側の地域の降水量は平年並みか多い予想となっています。
これは先ほどの台風の影響もありますが、各地の16日予報を見て頂いた通り、今月は周期的に雨が降る予想のため、全国的に平年よりやや雨量が多くなる可能性が高いといえます。

昨年の梅雨は雨量が少なく、水不足に悩まされ多くの果実が小玉傾向になるなど影響が出ました。今年は適度に降ってくれたらいいですが、雨の降り方には注意が必要です。
梅雨前線の雨雲がたびたび来る
台風が去った後は、梅雨前線に伴う雨雲がたびたび日本にやってきそうです。今月はずっと晴れ間が続くという訳ではなく周期的に雨が降りそうです。また、シトシト雨ではなく、一気にザーザー降りとなる厄介な降り方となる可能性もあります。

農家にとって雨は大切な資源ですが、一気に降られると土に水がしみこむ前に流れてしまったり、果実が割れたりと悪い影響も出やすくなります。
最近はお天気アプリなどでも表記がされていますが、1日の降水量が100ミリを超えてしまっていると畑が水であふれてしまう状況になりますので、今月雨の日が予想されていたらどれくらい降りそうかもあわせて確認しておくのがよさそうです。
雷活動度(雷ナウキャスト)
また先月もこのコラムにおいて、初夏の雷雨やひょうについてお話しましたが、引き続き注意が必要です。天気が急変しやすいこの時期は朝晴れていても午後に急に雷雨となるおそれがあります。

実際、私が取材したところ、ある農家さんで先月ひょうが降って果実に傷がつくという被害が発生しているという情報が入りました。
気象庁HPの雷活動度(雷ナウキャスト)では、自分の住まいの地域がきょう雷の発生しやすい状況なのかどうか、またどれくらい激しい雷雨なのかを4段階のレベルにして教えてくれます。ぜひご活用下さい。(リンクはこちら)
カラっとした暑さから蒸し暑さへ
1か月予報の平均気温を見てみましょう。真っ赤です。これは全国的に6月の気温が平年よりも高い事を表しています。また先月と違って今月は湿った空気が流れこみやすくなってきますので、日中湿度が高く蒸し暑くなりそうです。湿度が高いので夜温も下がらずムシムシしてくる事が予想されます。

再び16日予報で福岡の予想を見てみます。大体日中の最高気温は30℃前後で、夜の最低気温は21℃前後となっています。

猛暑に比べたらまだマシかなんて思ってしまいそうですが、それでも十分昼間は厳しい暑さですし、最低気温も20℃前後だと夜の日付が変わる前までは比較的まだ暑さが残っています。しかもムシムシしています。
夜温が下がらないと野菜果物が着色しない、また甘さがのらないなど弊害も出てきそうです。温度や湿度などの管理も大切になってきますし、いよいよ害虫も増えてきそうでそのあたりの注意も必要となりそうです。
青果市場で野菜の現状を知る
私は毎週、広印広島青果さんを訪ね、取材をさせていただいています。市場では旬の野菜や果物の話題や、農家の皆さんがどのような天候を気にされているのかを知ることができ、私にとっても貴重な学びの場となっています。

そして最近特に関心が高いのが、梅雨の見通しと夏の暑さであったのもあり、今回重点的にこのコラムで取り上げました。
これから本格的な雨の季節、そして暑い夏へと向かいます。市場で伺った現場の声も大切にしながら、暮らしや農業に役立つ気象情報を引き続きお伝えしていきたいと思います。
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