(株式会社ウェザーマップ 寺本卓也)
こんにちは。農てんきな気象予報士の寺本卓也です。
突然ですが最近は本当に秋服を買わなくなりました。私がファッションに疎いのもありますが、広島は日中暑くて先月もほぼ半袖で過ごせました。
先日青果市場に取材したところ、日中の季節外れの暑さと朝晩の寒暖差、さらに野菜冷蔵庫を行き来する事で風邪を引く方が増えているとの事でした。皆様も体調は大丈夫でしょうか。
季節外れなのは、台風にもいえそうです。先月終わりに台風30号が列島を襲い、新たに31号も発生しています。11月と言うのにまだ台風に油断できない状況が続きそうなのです。
この農てんきコラムでは、今月も農業に役立つ最新の気象情報をわかりやすくお伝えしていきます。ぜひ最後までお付き合い下さい。
台風31号の進路に注意
早速ですが、11月だというのに台風の動きがまだまだ活発です。

日本の南に台風31号があり、今後日本に向かって北上するか、接近せず日本の東を離れていくかどうかという点で進路がまだ定まっていません。いまのところ直撃する可能性は低い見込みですが、念のため最新の気象情報を確認する必要がありそうです。
今月も新たな台風に注意
先日、「えっ、11月なのに台風がまだ来るの。どうなっとるけー。おかしいけー。」
JA広島果実連の河村さんとお話した際、そんな会話になりました。余談ですが正しい広島弁はこうではなかったかもしれません。とは言え、確かに天候的におかしいのはごもっともで、今月もまだまだ新たな台風が発生しそうな状況にあります。

その背景にあるのは海面水温の高さです。今年はスーパーエルニーニョとも言われており、日本から離れた南東の海面水温の高さが異常に高い状況が続いています。海面水温が高いと、それだけ台風発生の源とされる大量の水蒸気量が供給される状況となります。
突発的に発生する台風に念のため今月も注意する必要がありそうです。
秋は天気がコロコロ変化
さて、毎年11月になると、この画像をお見せしているのですが、基本的に11月は天気が3日晴れて4日目雨というように天気がコロコロ変化します。というのも晴れをもたらす高気圧と雨をもたらす低気圧が交互にやってくるからです。
このサイクルを繰り返し、気温が下がっていき少しずつ冬に向かっていきます。今月はその通りになるのでしょうか。
今月も比較的暖かい
では11月の天候の傾向はどうなりそうか見ていきましょう。気象庁発表の1か月予報(平均気温)です。

11月も北海道は平年並みか低いですが、東北から西日本にかけて高い予想です。「えっ、暑いの。」と思いそうですよね。
先月は10月21日に東京都心で30.3℃と最も遅い真夏日記録を更新しました。これには正直私も驚きましたが、予想が高いからといって連日めちゃめちゃ季節外れの暑さが今月もやってくるかというと、そうではありません。
さすがに今月に入って真夏日が多発するという事ではないですが、例年の11月に比べるとあまりヒンヤリせず、涼しいか暖かい日が多いなという感じが多くなるかなと推察します。また、もしかすると単発で25℃を超える夏日の日はあるかもしれません。
11月は雨が多い予想
一方で、1か月降水量は全国的に平年並みか多い予想となっています。これは突発的な台風を除いた計算です。今月は低気圧や前線が日本列島に来やすい状態で、全国的に多雨になりそうだという予想です。

低気圧や前線が来る日は、シトシトという雨ではなくザーザー降りの大雨となる可能性があります。
季節の進みゆっくり
こちらはウェザーマップ独自の16日予想(東京)です。

晴れマークと雨マークが交互にありますが、どちらかと言うと晴れる日が多い予想ではあります。しかしながら、先ほどお伝えしたように1回で極端な大雨となる場合もあるため最新の雨雲レーダーなどを活用することをおすすめします。
また気温は6日に25℃の夏日と驚きの予想になっています。その後は日中も朝晩も気温が下がっていく予想ではありますが、日中は20℃前後と急激に寒くなるという傾向ではありません。季節の進みはゆっくりになるのかなと考えられます。その他の地点を確認されたい方はこちらをご確認下さい。
最新の今冬予想
さて、実を言うと、今年は暖冬になりそうだと気象庁が早くから今冬の見解を示しています。こちらの図を見て頂きたいです。

これはいつもの冬(平年の冬)の天候を表しています。12月〜2月頃にかけて日本は、当たり前ですが寒くなり、日本海側では雪が沢山降りますよね。それは日本の上空を流れる偏西風が日本の南を通り、雪や寒さをもたらす寒気が日本に流れ込む状況になるからです。
この冬は、スーパーエルニーニョで暖冬に
しかしながら今冬は、日本にその冬の寒さ・雪をもたらす寒気の影響が弱くなりそうなのです。こちらの図はエルニーニョ現象の時の冬を表しています。

南米付近の海の温度が高い「エルニーニョ現象」がこの先も続くことで、日本付近を流れる偏西風が北に盛り上がり、寒気をブロックしてしまう形になっています。また、今年はそのエルニーニョ現象のレベルが非常に強いとされており「スーパーエルニーニョ」などと言われています。
要するに平年に比べより一層海面水温が高い状況が続くということです。そのため気象庁も自信を持ってこの冬は暖冬傾向になると予想している訳です。
とはいえ、全く雪が降らないとか寒くならないという事ではなく、全然雪が降らないと油断しているところで、大きな寒波がやってきて急な寒さ・ドカ雪に襲われるおそれがあります。
農てんきコーナー
今年は地震、大雨、台風、猛暑などの影響により全国各地で農家さんは異常な天候に苦しめられている現状です。そんな中でも一生懸命野菜や果実を育てて下さる農家さんには、やはり我々が買って食べて還元する事が一番大切な事だと常々感じます。
広島テレビのテレビ派という情報番組の天気コーナーでは、毎週県内の野菜・果実を紹介しています。

今年は特に野菜の相場が高い状況でも、品質の良い野菜・果実が多く出回っており、これを紹介しないのはもったいないと個人的に感じています。地元の生産者を応援すること、さらには全国の農業が元気になるきっかけをこれからも作っていきたいと思います。
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