6割以上がサイトの義務表示事項が見にくくて困ったことがある
「義務表示事項に係る情報」が見にくかったり、探しにくかったりしたことがある者は、62.9%。
具体的な内容は、「情報の文字が小さい」(29.4%)、「一覧性がない(まとまって記載されていない)」(23.6%)、「別のウィンドウを開いたり、別のサイトにリンクが貼られている」(21.4%)、「広告・宣伝に係る情報が先に記載されていて義務表示事項に係る情報が出てこない」(20.9%)。
パソコンサイトより、スマートフォン専用サイトで情報が見にくかったり、探しにくかったりした等の困った経験が多い傾向がある(パソコンサイト:62.5%、スマートフォン専用サイト:70.0%)。
【「義務表示事項に係る情報」の閲覧時に困ったこと】
(複数回答:全体・利用サイト)

今回の調査データより、インターネットで食品を購入する際、約9割の者が何かしらの「義務表示事項に係る情報」を確認して購入していることが明らかになりました。
サイトで情報提供がない場合は、2割が購入をあきらめ、6割が何かしらの方法で確認しようと試みていました。そして、他の方法を使っても確認できなかった場合、8割弱がそのサイトで購入しないという結果が表れています。
また、6割以上がサイトの義務表示事項が見にくくて困った経験があることがわかりました。
ネット販売では義務付けられていない食品の義務表示事項ではありますが、より分かりやすく、正確に情報を読み取れる方法での情報提供の工夫が求められると言えるでしょう。
消費者庁がまとめた「食品のインターネット販売における情報提供の在り方懇談会報告書」では、以下のような情報提供を推奨しています。ぜひ、ご参考ください。
消費者が求める情報提供の方法
【必要な情報の探しやすさ】
- 広告(商品の特徴を訴求する宣伝など)と区別できる記載
- 義務表示事項に係る情報を一目で見られるようなまとまった記載
- 価格や商品写真の近く、ページの冒頭部分などの分かりやすい場所への記載(特にアレルゲン等の安全性に関する情報)
- 同一サイト内における記載場所の統一
【文字サイズ、背景色、文字の色】
- 文字サイズの調節機能や画像等の拡大機能の導入
- 背景色や文
【消費期限・賞味期限に関する情報】
- 「配送日から約○日以上のものをお届けします」等の最低限保証される期限の記載
【アレルゲンの情報】
- アレルゲンの情報で、ラベル表示の義務となっている特定原材料7品目又は推奨であるこれに準ずるものを含む27品目の情報を提供している旨の明示
- 上記27 品目の該当する原材料にマークをつけた表の掲載
- アレルゲンとなる原材料のイラストの掲載
【その他】
- ラベル表示の画像の掲載
- 義務表示事項に係る情報を記載したファイルやメーカーのウェブサイトのリンクの貼付
【画面の大きさに配慮した情報提供〈特にスマートフォンサイト〉】
- 情報を項目立てた記載
- プルダウンなどにより選択した情報のみが表示される機能の導入
- 文字サイズの工夫や画像の拡大機能の導入
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食品のインターネット販売における情報提供の在り方に関する調査(消費者)
(平成28年8月10日 消費者庁食品表示企画課)
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/160810_shiryou1.pdf
調査概要:
調査手法
• Webモニター(一般の消費者)に向けた定量調査 (インターネット調査)
• ウェイトバック集計
調査対象
•インターネット販売を利用して食品を購入したことがある消費者(以下、購入者) :3,253サンプル
•インターネット販売を利用して食品を購入したことがない消費者(以下、未購入者):3,129サンプル
回収期間
•2016年6月24日(金)〜 同月30日(木)
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当該コンテンツは、担当コンサルタントの分析・調査に基づき作成されております。
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