見えない商品は、陳列されていないことと同じ
第1回で、消費者は売り場で購入する商品を決めていることに触れた。ここで重要なことは、売り場に置かれていても消費者から見えなければ陳列されていないことと同じである、ということである。
(公財)流通経済研究所が食品スーパーで実施した調査・実験において、消費者の視認性が良い陳列位置と、そうではない陳列位置では販売力に大きな差があることが分かっている。ここでいう視認性の良い陳列位置とは、消費者の自然視野に入る陳列位置を差す。なお、消費者の自然視野は目線よりもやや下になることに気を付けよう(図1)。
視認性をあげる工夫を
消費者から良く見える売り場にある商品は良く売れる。つまり、消費者に対して商品の視認性を向上させることができれば、売上を上げることができる可能性がある。視認性はちょっとした工夫で上げることができる。例えば、図2に示すように、平台にそのまま置くのではなく、売り場に居る顧客から見えやすいように、つまりは目立つように、商品の後ろにガイドなどを設けて角度を付けたり、陳列する商品にボリュームを持たせたり、商品の情報を表す告知物(POP)を付けたりすることで視認性を向上させることができる。
直売所での販売において、陳列什器の形状や高さ、商品の陳列に迷ったときは、消費者からの視認性を最優先で考えてみて頂きたい。時には屈んで、時には離れて商品の陳列を見直してみよう。
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