「調理時間」、約半数が現状のままで良い。女性の方が「時短」意識強い
調理をする人の「調理時間」に対する考え方について、「今より減らす必要がない」が 46.9%で最多となり、他方、「減らしたい」と考えているのは39.1%(「今より減らしたい」10.1%、「今よりもう少し減らしたい」29.0%を合算)となった。
「増やしたい」と考えているのは14.0%(「今よりもう少し時間をかけたい」12.3%、「今よりももっと時間をかけたい」1.7%を合算)となった。
性別で比較すると、男女とも「今より減らす必要がない」がトップであることは変わらないものの、女性43.1%、男性52.5%となっており、男性が女性よりも顕著に高い。他方、「今よりもう少し減らしたい」は女性35.2%、男性20.0%と、女性が男性よりも顕著に高くなっている。
手作りにこだわりながら時短したい
先の質問で「今より減らしたい」「今よりもう少し減らしたい」を選択した人に、「調理時間を短縮するために実践したい又は実践している方法」について聞いた。
「予め献立を決めておき、事前に準備しておく」が半数以上の 54.7%で最多。次いで「以前作り置きしたものを活用」が24.8%、「機能性が高い電化製品や料理グッズなどを活用」が21.8%、市販の調味料活用20.5%となった。
対して、「冷凍食品」14.0%、「レトルト食品」13.5%、「惣菜・弁当等」10.3%といずれも10%代となっており、調理済みのものを利用するより、手作りにおける調理時間の短縮方法を志向していることが読み取れる。
調理の学びは、家庭内より料理本やインターネットで
調理をする人の「調理技術向上のために取り組んでいる又は取り組んだこと」について聞いた。
「料理本やインターネットなどを参考にする」が 50.8%で最多となった。2番目の「家庭内での料理技術の継承(「家族から教えてもらう」)は、27.9%と3割以下に留まった。
女性では毎日料理をする人が8割弱で、家庭内における調理の担い手はまだまだ女性中心であることが分かりました。毎日のことなので、「簡単に」「美味しく」と思うのは当然のことながら、栄養バランスや手作りといった健康に対する配慮も見られます。調理時間短縮の手段としても、市販の調理済み食品よりも出来るだけ手作りのスタイルは崩さない方法を求めていることがうかがえます。
ただし、料理についての知識は家庭内で母から娘、姑から嫁に伝えられるよりも、インターネット上の料理レシピサイトなどから得る傾向が強まっているようです。そんな中、「おせち」等に代表される家庭ごとの味や伝統を受け継ぐという風習は薄れているのかもしれません。
(※1)
おせち料理市場のチャネル別需要調査 2017 重詰おせち編
(株式会社富士経済)
https://www.fuji-keizai.co.jp/report/index/111612732.html
(※2)
楽天市場のおせち料理流通総額、5年で1.75倍に拡大
(通販通信 2016年11月9日)
http://ascii.jp/elem/000/001/264/1264452/
(※3)
2018年 高島屋おせち料理
(高島屋プレスリリース 2017年9月11日)
http://www.takashimaya.co.jp/base/corp/topics/170914a.pdf
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調理実態に関する消費者動向調査結果
(株式会社日本政策金融公庫 平成28年7月調査)
https://www.jfc.go.jp/n/release/pdf/topics_160920a.pdf
調査時期: 平成28年7月1日〜7月12日
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査対象:全国の20歳代〜70歳代の男女2,000人(男女各1,000人)
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