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12月末までにコンバイン取得を目的とし、農業経営基盤強化準備金を800万円繰入しました。来年秋にコンバインを取得したいのですが、準備金800万円は運転資金等の都合があり使わず、近代化資金で借入し取得を検討しています。貸借対照表での表記はどのようになりますか。
ここでは農機具の取得に要する資金として「農機具の取得に要する資金」として借り入れた農業近代化資金を利用した場合ではなく、長期運転資金など一般的な借入金によって取得したことを前提に回答します。長期借入れをしたうえでコンバインを取得した場合には、借入れをしないで取得した場合に比べて、長期借入金が貸借対照表の負債の部に計上される一方で、資産の部の現金預金がその分だけ増えることになります。
この場合において経営基盤強化準備金制度を活用してコンバインの圧縮記帳したときの仕訳は、次のとおりです。
① 農業経営基盤強化準備金の戻入れ
(基盤強化準備金) 8,000,000 (基盤強化準備金戻入)8,000,000
※農業経営基盤強化準備金を剰余金処分によって積み立てていた場合の農業経営基盤強化準備金の取崩しの仕訳は次の通りです。
(基盤強化準備金) 8,000,000 (繰越利益剰余金) 8,000,000
② 長期運転資金の借入れ
(普通 預金) 8,000,000 (長期借入金) 8,000,000
③ コンバインの購入
(機械 装置) 8,000,000 (普通 預金) 8,000,000
④ コンバインの圧縮記帳
(固定資産圧縮損) 7,999,999 (機械 装置) 7,999,999
長期借入れをしたうえでコンバインを取得した場合であっても上記②の仕訳が追加されるだけで、ほかには貸借対照表への影響はありません。
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