更新日
投資とは
企業は、事業活動を行うにあたり必要な資金を調達し、それを元手に投資をして企業価値の最大化を図ろうとします。
このとき、無計画に投資をしては資金が枯渇してしまうことから、限られた資金の中で、企業を最大限成長させる投資プランを選択します。
ここでは投資を、期間により短期と中長期に分けて、その考え方を解説します。
短期の投資
短期の投資とは、日常の業務において行われる投資を言います。具体的には、種を買う、苗を買う、ということが短期の投資にあたります。
農業経営を行う上で決定すべきことは、どの品種の種を買うか、また、種を購入して自分で育苗するのか、それとも、苗を購入するのか、ということです。
その種や苗を購入するための資金(運転資金)の調達方法も検討すべき課題であり、資金計画の中に織り込む必要があります。
中長期の投資
中長期の投資の代表例として、設備投資が挙げられます。設備投資とは、農業用倉庫や農業用機械などの生産・販売に使用される固定資産を新増設し、生産能力の増強や合理化などを目的として行われる投資を言います。
設備投資は金額も大きいことから、投資の採算性を事前に検討した上で、投資を実行するか否かを決定します。
採算性の評価方法としては、「正味現在価値法」「内部利益率法」「回収期間法」「投資利益率法」などが挙げられます。ここでは、中小企業の実務においてよく用いられる「回収期間法」について説明します。
回収期間法とは、投資金額が何年で回収できるのかを計算し、その年数によって、投資を採用するか不採用にするか検討する方法です。
設備資金を借入により調達する場合は、適正な返済期間を設定する際の目安となります。しかし、計算は簡単であるものの、時間的価値や収益性に関して考慮されていないことから、他の評価方法と併用して判断することが望まれます。
【回収期間法】
回収期間(年数) =(設備投資額+増加運転資金)÷ キャッシュフロー増加額
採算性ありとの評価結果になったとしても、設備投資のための資金(設備資金)が調達できなければ、投資は実行できません。設備資金は金額も多額になることから、資金計画がより重要となります。
当該コンテンツは、「アグリビジネス・ソリューションズ株式会社」の分析・調査に基づき作成されております。