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(石川県『菜園生活 風来』西田栄喜)
セット商品の可能性
実は単体で購入した方が安いけれど
加工することが目的ではなく所得を増やすのが6次産業化の目的。その一例としてセット商品のことを紹介しましたが、実際セット商品の可能性はかなりあると思っています。
風来ではキムチ鍋セットを出しましたが、そんな話をご近所の養鶏とお米をやっている農家さんに話したところ、そこでもセット商品をはじめました。
石川県には金沢市大野に醤油の産地があるのですが、そこの商品であった「卵かけご飯専用醤油」と自分のところの米3合を2パック、それに卵10個入り1パックをセットにして「究極の卵かけご飯セット」として販売したところ 爆発的ヒットに。
実はそれぞれバラバラに買った方が安くつくのですが、コンセプトを決めることで買いやすくなったのだと思います。そんな事例がいくつかあり講演依頼された時、時間に余裕がある時は「地域のセット商品を作ってみましょう」というワークショップもすることにしました。そうしたところ講演の満足度も上がりました。
日本人向き?セット商品の別のメリット
そしてセット商品には別のメリットもあります。風来では基本的に野菜は野菜セットのみで販売しています。
野菜を一つ一つ選べるような方式もいいかと思いますが、それだと用意する方も大変になります。野菜セットの農家側のメリットとしては、出す野菜を畑と相談して選べるというところです。ただ、あまりにこちらの都合を優先しすぎてはいけません。
そんな話をあるところでしたところ、ある方から「そうなんですよ聞いてください。以前あるところで野菜セットを頼んだら、ピーマンとシシトウ、それにバナナピーマンとパプリカが入ってて、次からとるのをやめました。」と言われました。 同じ農家としてとても気持ちは分かります。多分、他の野菜が不作だったのでしょう、でもリピートされてこその野菜セットですのでそのあたりのバランスはとても大切だと思います。
話がそれてしまいましたが、選べる自由が日本人には
